Rapidの使用にあたって

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このカウンターは10年以上前に考えたものですが、10年経った現在もこのような製品はなく、
現場に際しやはり必要だと思う気持ちはずっと変わりませんでした。
大きな枠組みでは、手術環境の安全を中心に置いています。
昨今、様々な安全対策の施された採血針や点滴留置針、針を捨てるシャープコンテナなどが考えられており、
針刺し事故防止に効果が出てきていると思いますが、
手術の現場におきましてはもう一歩であると感じております。
また、手術の介助におきましては、非常に多くの、そしてその種類も様々な針を取り扱います。
こうした針に対して適切な扱いができなくては、針の紛失・針刺し事故・使用した針の正確なカウントができないなど、
非常に大きなリスクへとつながって行く懸念があります。
患者さまに対して、手術をとりまく環境は安全なのか、医療者の側から先行してディテイルを説明していくべきであると思います。
そうした安全への説明と実際の取り組みを提示できた上で、患者さまに手術環境・医療施設を選んでいただく流れが、
医療環境全体のセーフティスタンダードなる基準の底上げへとつながっていくものであると思います。

このような考え方は、もちろん医療者自身の安全へも及ぶものであります。
安全とスピード・煩雑さも入り交じる手術直接介助において、
担当する多くの看護師の皆さんにこのカウンターをご使用いただきたく思います。
患者さま・医療者双方が安全であるべきです。
各病院において、針のカウントや手術器械のカウントの定義は一律ではないと思います。
今後も針の体内残存・針刺し事故といった事象が発生することのないように、
そして事故が起きない環境で手術が行われますよう、このカウンターを活用していただきたいと思います。

安全な環境提案の必然の要素として。
手術室でセーフティスタンダードを提唱するとしますと、
「Safety standard for Operation room」SSOR準拠(造語ですが)といったような
一定の手術安全対策水準で取り組くんでまいります。